zumireの日記

本読んで考えたこと

ペテン師にしてやられたら、自分はどんな行動をとると思う?

今日読んだ本は面白かった。満足したスミレは、夕食に唐揚げを買った。油っぽい、スーパーの唐揚げがぴったりの気分だ。

 

ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌

ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌

 

佐村河内守のことは、あまり知らなかった。あの事件でワイドショーが持ちきりだったことは記憶にある。しかし、この特徴ある珍しい名前と、作曲家らしいが曲を作った影武者がいて、聞こえてないふりをしたとかいうこと、失笑を買った会見の様子を覚えているくらいで、よくは知らなかった。興味もなかった。

だってそれまで見たことない人でしたから。知ってましたか、こんな作曲家がいるなんて、スミレは全く知らなかった。今となってはちょっと残念な気がする。

何も知らない状態で、名曲と言われている曲を聞いてみたかった。スミレはそれを好きと思っただろうか。それとも嫌いと思っただろうか。何も感じなかっただろうか。

佐村河内守という人は、間違いなくペテン師である。こういう人たちは総じてとても魅力的だ。周りの人を引き付ける。彼にすっかりダマされ、片棒を担がされた人々は気の毒である。しかしそれより、彼が権威を身に着けるにしたがって、強引に振り回され傷つけられた子供たちがやはり一番気の毒であった。

多くの人が出てくるが、被害にあった子どもたちにレッスンを付けていた金沢(仮名)という人物がいる。スミレはこの人物が一番気になる。

金沢は、はじめこそ佐村河内をうさん臭く思うが、やがてすっかり信用しおもねり、あろうことか一緒になって子どもたちを責め立てなじる。この人物は、その後、子どもたちにきちんと謝ったのだろうか。自分自身をどう思っているのだろうか。嘘にまみれた権威に寄った自分の行動を恥じているのだろうか。それとも素知らぬ顔をして「仮名」でよかったと胸をなでおろしているのだろうか。

スミレはそこが知りたい。おかしいと思いつつほとんどの人が流される。その中で、何を基準に行動していくか。この子どもたちの両親のように、ブレない基準を持っていられる人は幸せである。

唐揚げは、塩がきついがうまかった。つい食べ過ぎて胃が重い。