オバサンは男不在の世界で生きるのを選ぶ~エイジハラスメント
胸糞悪い小説だ。
ムカムカするので、最後はすっきりするのかと昨晩一気に読んでしまった。
ドラマ化するとかで、この頃宣伝しており、つい手にした次第である。
まぁ、タイトルで内容はある程度想像がつくわけだが、特に取り柄を持たない主婦35歳が、年齢で屈辱感を味わい、初めは見かけにこだわるが、そのうち内容を磨く方向、この場合は看護師になる!決意をするという結末を迎えるというもの。
なんちゅーかね。
女ってつくづく損やね。こんなに頑張らなきゃいけないのかなと思うよ。
スミレだってその辺のオバサンだって、決して女降りてるつもりはないと思うが、若くないというだけで女否定されたような扱いを受けたことがない女はいない。これは断言できる。「エイジハラスメント」なんて言葉も使いたくないけど、これを感じたことがない女は、まだ実際若い女だけだ。
だが、女は女なのである。それは自分の一分だ。もうお前は女じゃないよというのは、人間じゃないよという扱いをされているのと同じなのだ。
しかし、そういう男どもには何を言っても通じないので、言う気もしない。
歳をとった女たちのほとんどは、結果男を相手にしなくなっていく。
だから見てごらん、美魔女とかなんとか言っているが、たいていの男はあんなの嫌いでしょ。そんなのわかってるんだよ、あれは男のためにしているんじゃない。自分がしたい格好をしているだけ。あなたのためではない。
そうやって、見切り付けないと、人間として生きていけないでしょ。
そうやって、馬鹿な男の視線から逃れ自由に生きる人間の雌を、「オバサン」というのである。
この本では、自分で打ち込むものを見つけようと、大学進学を目指すところで終わる。ほらね、馬鹿な男は放っておいて、自分を宥めて、人間扱いされる世界へ行くしかないのだ。
だが、スッキリはしない。馬鹿な男どもについてムカムカしたままだ。
これがドラマになるということは、まだまだ年を取った女が、女として生き苦しい社会だということなのだな。
しかし、こんな気分悪くなるドラマ、ウケるの?
次の本いこう。