グーグルさん、早く完全自動運転にしておくれ オートメーション・バカ
車の運転は、嫌いではないが、できることならしない方がいい。車には事故を起こす危険がつきまとうから。歳を取って、退職でもしたら、車は手放したい。
しかし、地方都市に住む者には、車がないのはかなり厳しい。たまには乗ることになるだろうか。たまには?例えば週末だけとか? でも、それでは乗り慣れないから返って事故を起こす確率が増えそうだ。すっぱり車を捨てるか、日常的に乗るか、どちらかしかないだろう。どうするか・・
というスミレの考えは正しかった。人間、何かをやらなくなれば、それをやる能力は衰える一方だからだ。
オートメーション・バカ -先端技術がわたしたちにしていること-
- 作者: ニコラス・G・カー,篠儀直子
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2014/12/25
- メディア: 単行本
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なんだかうまくいってるそうじゃないの、という技術として、グーグルの自動運転システムが早く実用化されたらいい。と思っていたが、どうやらそう簡単ではない。グーグルも、現段階ですべて自動化しているわけではないらしい。手動部分が結構あるようだし、実際事故があった時に「手動の時だから(自動では安全)」とコメントを出していた。うっかり完全自動と思い込んでしまっていた。
本では例えば、急に子どもが、動物が、飛び出したら!とあるが、え?そんな急に手動になるの?ちっとも気が抜けないじゃん。ちょっと想像つかない。
ともかく、自動部分を多くすればするだけ、手動部分の事故が増える。グーグルの事故もそのせいかもしれない。航空機では現実にそうなってきているようだ。ある程度人間が何かしらしなければいけないシステムの方が、万一のことを考えると有効なのだ。
本で特に面白かったのが、カナダの先住民シュワップ族の話だ。彼らは快適な状態が長く続くと危険と考える。世界があまりに予想がつくものとなり、挑戦すべき課題が生活からなくなる。課題がなければ、人生を生きる意味がない。だから、彼らは約30年ごとに移住する。新しい土地で、新しい課題に取り組み、生きる喜びを取り戻すのだ。
これ、素晴らしいと思いませんか。スミレは彼らの気持ちがよくわかる。同じことを繰り返すことに苦痛を覚えるスミレは、職場を変えたり部屋を変えたすることが大好きだ。日本ではひたすら一つのことを極める方が礼賛されるので、昔はそれがコンプレックスだった。飽きっぽくて長続きしないと思っていた。
今は思わない。次々いろんなことに手を出していくのが、スミレの生き方だと思っている。こんな人間も世の中必要だろう。
何かしら不便、その方が人間幸せなのかもしれない。
つまり退職後は、車の運転放棄が正解だ。
次の本いこう。