なんだかんだ言っても楽しませてくれます、悲嘆の門
スミレは、ファンタジー、特に異世界とか近未来的なファンタジー小説はあまり読まない。だからこの本、読むつもりではなかった・・のだが、その情報が頭から抜け落ちていたのだ。物覚えが悪くなりすぎて、覚えるという努力をしなくなると本当にざるの様に情報がこぼれていく。あぁ。
というわけで、読み始めてしばらくたってから、そうだった~これファンタジーだ…と気が付いた。なんたって翼をもって空から舞い降りてくる超美人の登場だ、間違いない。
宮部みゆきは文章がうまい。だからとても読みやすい。ファンタジーだからとやめようとも思わない面白さの小説でよかった。
近頃の宮部みゆきはあまり好きでなかった。「ソロモンの偽証」は現代ものなのだが、スミレにとって完全ファンタジー小説で、もう宮部みゆきは時代物しか読めないとか思っていた。が、これは許容範囲。わけわかんなさすぎる異世界のことは置いといて、言葉の悪意が蓄積する理屈や、復讐にかられ世界に嫌気がさして逃避に走る若者感情など、わかるな~という話の運びが気持ちよかった。さすがだ。
今回くらいのファンタジーなら、今後も宮部みゆきが楽しめそうである。
次の本いこう。